NEW!2025-04-15 15:42:40テーマ:ブログ

みなさんは、お酒は召し上がりますか?
当院では多くの肥満患者様の治療に当たっていますが、特に飲酒習慣がある患者様の治療には難渋します。
なぜ難渋するのか? それはズバリ「ダイエット治療中もお酒を止めてくれない」からに他なりません・・・
では、飲酒はなぜ肥満の最悪・最大の危険因子なのか? について少し解説したいと思います。
1. アルコール自体の高カロリー
- アルコールは1gあたり約7kcalと、高カロリーです。特に、ビールや日本酒、カクテルなどは糖質も含むため、さらにカロリーが高くなります。
- 毎日飲酒する習慣がある場合、アルコールによるカロリー摂取が蓄積され、体重増加につながる可能性があります。
2. 食欲増進と高カロリーなおつまみ
- アルコールには食欲を増進させる作用があります。特に、高脂肪・高カロリーなおつまみ(揚げ物、スナック菓子、チーズなど)と一緒に摂取すると、カロリーオーバーになりやすいです。
- また、飲酒中は満腹中枢が麻痺しやすく、食べ過ぎてしまう傾向があります。
3. 肝臓での脂肪合成の促進
- アルコールは肝臓で分解されますが、過剰なアルコール摂取は肝臓に負担をかけ、中性脂肪の合成を促進します。
- 合成された中性脂肪は、内臓脂肪として蓄積されやすく、特に腹部に脂肪がつきやすい「ビール腹」の原因となります。
4. 糖代謝の乱れ
- アルコールは血糖値の急激な上昇と下降を引き起こしやすく、インスリンの分泌を乱す可能性があります。
- インスリンは脂肪の蓄積を促進するホルモンであるため、インスリンの分泌が乱れると、脂肪が蓄積されやすくなります。
5. 筋肉量の低下
- 過剰なアルコール摂取は、筋肉の合成を阻害し、筋肉量を低下させる可能性があります。
- 筋肉量が低下すると、基礎代謝が落ち、脂肪が燃焼しにくくなります。
6. 睡眠の質の低下
- アルコールは睡眠の質を低下させ、睡眠不足を引き起こす可能性があります。
- 睡眠不足は、食欲を増進させるホルモンの分泌を促し、食欲を抑えるホルモンの分泌を抑制するため、食欲が増加しやすくなります。
7. ホルモンバランスの乱れ
- アルコールは、男性ホルモンや女性ホルモンのバランスを乱す可能性があります。
- ホルモンバランスの乱れは、脂肪の蓄積を促進したり、筋肉量の低下を招いたりすることがあります。
いかがでしょうか?
これらの飲酒による負のスパイラルが複合的にマイナスに作用し肥満を悪化させ、我々ダイエット治療医の治療を根本から妨げます。
ダイエット治療が成功し健康な体を手に入れるためには、まずは乱れた飲酒習慣を根本から見直し、ダイエット治療中は一旦はお酒を止める覚悟こそが最も重要です。