肥満の原因は“脂肪”ではない、“糖質の過剰摂取”が原因である!!

みなさんは、「肥満」の原因が“脂肪の摂りすぎ”と勘違いしていませんか?

実は、肥満の原因は、“糖質の過剰摂取”が原因なんです!!

本稿では、その理由を少し詳しく解説します。

肥満の原因は“糖質(砂糖や果物の果糖、でんぷん等の炭水化物)の過剰摂取”が原因であるという「炭水化物-インスリン仮説」とは、以下の通りです。

1. インスリンによる「脂肪の鍵穴を閉じる」効果で脂肪細胞への脂肪取り込みが強制され、脂肪の燃焼がブロックされる

  • 糖質を食べると血糖値が急上昇する
    → 膵臓から大量のインスリンが分泌される
    → インスリンは脂肪細胞にある「LPL(リポタンパク質リパーゼ)」を活性化し、血液中の脂肪酸を強制的に脂肪細胞内に取り込ませる
    → 同時に、脂肪細胞内の「HSL(ホルモン感受性リパーゼ)」を抑制し、脂肪細胞から脂肪が燃焼のために出るのをブロックする

つまり、糖質が多い食事を繰り返すと、インスリンが出っ放しになり、脂肪細胞は「入るのは簡単、出るのは極めて困難」な状態になり、どんどん肥大化する。これが「インスリンが脂肪を閉じ込め、脂肪蓄積を強制的に引き起こす」という、肥満の核心メカニズムです。

2. 過剰な糖質そのものが肝臓でデノボ(de novo)脂肪合成される(特にフルクトースが凶悪)

  • 果糖(果糖ブドウ糖や添加されている異性化糖)は肝臓でほぼ100%が代謝される
    → 肝臓で直接、中性脂肪(トリグリセリド)に変換される(デノボ脂質新生)
    → 作られた中性脂肪はVLDLとして血液中に放出され、脂肪細胞に運ばれて蓄積される
    → 同時に内臓脂肪(特に肝臓周囲)にもどんどん溜まる

砂糖(スクロース)や異性化糖(果糖ブドウ糖液糖)は半分がフルクトースなので、摂取量が多いと、肝臓が「脂肪製造工場」と化し、文字通り「糖を食べて脂肪になる」状態になります。

3. 血糖の乱高下による過食の連鎖**

  • 高GIの糖質 → 急激な血糖上昇 → 大量インスリン分泌 → 血糖の過剰な低下(反応性低血糖)
    → 脳が「エネルギー不足」と誤認 → 強烈な空腹感・糖質渇望
    → また糖質をドカ食い → インスリン再上昇 → 脂肪蓄積 → 繰り返し

この悪循環で1日の総摂取糖質量が無意識に増え、肥満が加速します。

4. レプチン抵抗性と満腹感の破壊**長期間の高インスリン状態が続くと、脳のレプチン受容体が機能不全(レプチン抵抗性)を起こします。
→ 脂肪細胞が「もう十分溜まったよ」という満腹シグナル(レプチン)を脳が無視
→ 食べても食べても満足しない状態になるこれが「糖質制限で体重が劇的に減る人の多くは、このレプチン抵抗性が改善して「自然に食欲が落ちる」現象が起きています。結論:現在の科学で最も説明力が高い仮説「糖質の過剰摂取 → 慢性高インスリン血症 → 脂肪細胞への強制蓄積 + 脂肪燃焼のブロック + 過食の悪循環」

これが肥満の主要因であるという「炭水物-インスリン仮説」は、2020年代に入ってからも大量の臨床研究(特にケトジェニック食や低糖質食のRCT)で裏付けられており、従来の「カロリー収支だけの理論」では説明できない現象(同じカロリーでも糖質を減らすだけで痩せる)を最も合理的に説明できています。

要するに、現代人の肥満の9割は「食べ過ぎ」ではなく「糖質の過剰摂取によるインスリンの暴走」が原因です。


糖質を徹底的に減らせばインスリン分泌量が下がり、脂肪は勝手に燃え始め、食欲も自然に抑えられる——これが現在最も実証拠の揃っている肥満治療の真実です。

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