現代の食卓は、多くの不健康な食用脂（油）で汚染されています。
安価な食用の植物油/オリーブオイル/酸化した揚げ油/トランス脂肪酸の代表であるマーガリンやショートニング/ファットスプレッド など、不健康でガンや肥満、生命を脅かす生活習慣病（心筋梗塞、脳梗塞 など）の原因物質であり、諸悪の根源です。
一方、当院でのダイエット治療では、ケトン代謝（ケトーシス）を促進するために積極的に良質な不飽和脂肪酸の中でもオメガスリー（DHA/EPA）を積極的に活用しています。
このDHA（ドコサヘキサエン酸）とEPA（エイコサペンタエン酸）は主に青魚に多く含まれるオメガ3脂肪酸の一種で、健康維持に様々な効果が期待されています。
本稿では、この健康増進効果を有するDHA/EPAについて解説したいと思います。
DHA/EPAの主な健康効果
- 血液サラサラ効果: 血小板の凝集を抑制し、血栓ができにくくする作用があります。これにより、脳梗塞や心筋梗塞などの予防に繋がります。
- 中性脂肪・コレステロール値の改善: 血液中の中性脂肪や悪玉コレステロール（LDL）を減らし、善玉コレステロール（HDL）を増やす働きがあります。
- 高血圧の予防: 血管を拡張し、血圧を下げる効果が期待されています。
- 脳機能の維持・向上: 特にDHAは脳の神経細胞の構成成分であり、認知機能や記憶力の維持、発達に重要です。
- 目の健康維持: DHAは網膜にも多く存在し、視機能の維持に役立ちます。
- 抗炎症作用: 体内の炎症を抑える働きがあり、関節炎などの症状緩和に役立つ可能性があります。
- メンタルヘルスのサポート: うつ病や不安症状の軽減に役立つ可能性が示唆されています。
DHA/EPAのダイエットへの間接的な効果
- 脂肪燃焼の促進: 研究によると、DHA/EPAは脂肪燃焼を促進する褐色脂肪細胞を活性化させる可能性が示唆されています。褐色脂肪細胞は、エネルギーを熱として消費する働きを持つため、活性化することで体脂肪の減少に繋がる可能性があります。
- 中性脂肪の低下: DHA/EPAは、肝臓での中性脂肪合成を抑制し、血液中の中性脂肪値を下げる効果が報告されています。内臓脂肪は中性脂肪と密接に関連しているため、中性脂肪が減少することで内臓脂肪の減少も期待できます。
- 食欲のコントロール: 一部の研究では、DHA/EPAが満腹感に関わるホルモンであるレプチンの分泌に影響を与える可能性が示唆されています。これにより、食欲を抑制し、過食を防ぐ効果が期待できるかもしれません。
- 血糖値の安定化: DHA/EPAが血糖値の急激な上昇を抑え、インスリンの感受性を改善する可能性が示唆されています。血糖値の安定は、脂肪の蓄積を抑制し、ダイエットをサポートする可能性があります。
- 腸内環境の改善: 近年の研究では、DHA/EPAが腸内細菌のバランスを整え、肥満を抑制する可能性も示唆されています。
効果的な摂取方法
- 青魚を積極的に食べる: サバ、イワシ、サンマ、アジ、マグロ、ブリなどに豊富に含まれています。
- 魚油サプリメント: 食事からの摂取が難しい場合は、サプリメントも有効な手段です。ただし、過剰摂取には注意が必要です。
いかがでしょうか？
医療ダイエット治療で最も重要なことは、ただただダイエット施術治療（スカルプシュア/スティムシュア）をしたりお薬を服用したりすることではありません。
栄養バランスの取れた食事、正しい脂質（油）の摂り方 などを学ぶことによって日々の生活習慣を改善することこそが医療ダイエット治療における最重要課題です。
その意味で、このDHA/EPAは様々な健康効果に加え、脂肪燃焼の促進や食欲のコントロールなど、ダイエットや健康増進を間接的にサポートする栄養素であり、当院では積極的に活用しています。
健康的にオーガニックにダイエットしたい方は、是非、正しい脂（油）の摂取方法を学ぶことから始めましょう！
