
みなさんは、ダイエットや健康の為に果物(フルーツ)を召し上がっていませんか?
実はあまり知られていませんが、果物は肥満の原因食物の一つです。ある意味、ダイエットにおける「糖質制限」に並んで重要なのは「果物制限(スムージー制限)」であると言えます。
本稿では、ダイエット治療における、この“フルーツ(果物)の害”について解説します。
果物が肥満の原因となる主な理由
- 果糖の過剰摂取: 果物には天然の糖である果糖が含まれています。適量であれば問題ありませんが、過剰に摂取すると中性脂肪が増加しやすくなります。果糖はブドウ糖に比べて肝臓でより速やかに代謝され、中性脂肪の合成を促進する可能性があります。
- 高GI値の果物: バナナ、ブドウ、マンゴーなど、GI値(食後血糖値の上昇度合いを示す指標)の高い果物は、血糖値を急激に上昇させ、インスリンの過剰分泌を招き、脂肪を蓄積しやすくなります。
- 食べ過ぎによるカロリー過多: 健康に良いからといって、果物を大量に摂取すると、総摂取カロリーがオーバーし、体重増加につながる可能性があります。
- 満腹感の得にくさ: ジュースやスムージーなど、固形ではない形で摂取する場合は、咀嚼による満腹感が得られにくく、食べ過ぎにつながることがあります。また、食物繊維が壊れてしまうことも満腹感の低下につながります。
肥満のリスクを抑えるためのポイント
- 適量を守る: 1日に摂取する果物の目安は、200g程度とされています。これは、りんごなら半分~1個、みかんなら1~2個、バナナなら1本程度です。
- GI値の低い果物を選ぶ: ベリー類、柑橘類、リンゴ、梨などは比較的GI値が低いとされています。
- 色々な種類の果物を食べる: 栄養バランスを考えて、偏りなく様々な種類の果物を摂取しましょう。
- 生の果物をそのまま食べる: ジュースやスムージーにするよりも、食物繊維をしっかり摂取でき、満腹感も得やすくなります。
- 食べるタイミングを考える: 食事のデザートとして少量摂るのがおすすめです。空腹時に大量に摂ると、血糖値が急激に上昇しやすくなります。
- 缶詰やドライフルーツは控えめにする: これらは砂糖が多く添加されている場合があり、カロリーも高いため、摂取量に注意が必要です。
いかがでしょうか?
果物自体は、ビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素を豊富に含む健康的な食品です。しかし、食べ過ぎたり、特定の種類の果物に偏ったり、ジュースなどの形で過剰に摂取したりすると、果糖の過剰摂取やカロリーオーバーにつながり、肥満の原因となります。
果物を召し上がる際には上記のように適量を守り、くれぐれも果糖(果物に含まれる糖質)の摂り過ぎに注意しましょう!