GLP-1受容体作動薬(リベルサス、ウゴービ、マンジャロ など)を安易にダイエットに使う方がこの世に存在するようですが、実はとっても恐ろしい副作用がある○魔的なお薬です。
本稿では、このGLP-1作動薬の恐ろしい有害性について解説します。
1. 膵炎 (急性膵炎)
- 最も懸念される重篤な副作用の一つです。
- 症状: 激しい腹痛(特に上腹部や背中の痛み)、激しい嘔吐などが現れます。重症化すると命に関ります。
- メカニズム: GLP-1作動薬が膵臓に作用し、インスリン分泌を促す一方で、膵臓に負担をかける可能性があるためと考えられています。特に減量目的での使用において、膵炎のリスクが上昇する可能性が報告されています(海外の大規模調査では、減量目的での使用で膵炎リスクが9倍に上昇したという報告もあります)。
2. 胆道系疾患 (胆嚢炎、胆管炎、胆石症、胆汁うっ滞性黄疸)
- 症状: 腹痛、嘔吐、40度以上の発熱、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)などで発症し、急激に重篤化する場合が多い。
- メカニズム: GLP-1作動薬が胆嚢の収縮を抑制する作用があるため、急性胆嚢炎などの重篤な胆道系疾患を引き起こし、緊急的な開腹手術(胆嚢摘出術)などが必要になるリスクがあります。
3. 胃内容物排出遅延 (胃不全麻痺) とそれに伴うリスク
- GLP-1作動薬の主な作用の一つです。
- メカニズム: GLP-1作動薬は、胃と腸の動きを止め、胃から腸への食物の排出をできなくしてしまいます。そのため、激しい嘔吐と嘔気、腹痛を誘発します。
- 症状: 激しい吐き気、嘔吐、腹部膨満感などが強く出て、最悪の場合はイレウス(腸閉塞)になり外科的治療の必要が出るリスクがあります。
- 「恐ろしい」側面:
- 麻酔時の誤嚥リスク: 胃内容物の排出が著しく遅れると、全身麻酔を受ける際などに、胃の中に残った食べ物や液体が肺に逆流し(誤嚥)、肺炎などの重篤な合併症を引き起こすリスクが高まります。これは特に手術を受ける患者さんにとって危険な状態です。
- 栄養不足・脱水: 重度の吐き気や嘔吐が続くと、食事を十分に摂れなくなり、栄養不足や脱水症状に陥ります。
4. 甲状腺髄様がんのリスク (動物実験での報告)
- メカニズム: ラットやマウスを用いた動物実験において、GLP-1作動薬の投与により甲状腺髄様がんの発生が増加したという報告があります。
5. その他の副作用(比較的頻度が高いもの)
- 低血糖:突然に激しい低血糖(冷や汗、空腹感、ふるえ、動悸、だるさ、意識障害など)を引き起こし、就寝中の場合は対処が遅れて最悪死に至る可能性があります。
いかがでしょうか?
ダイエット目的であれば、本来は使用するべきダイエット補助薬は他に存在します。安易に、恐ろしいGLP-1作動薬に飛びつかず、まずはお近くのダイエット治療医へご相談することをお勧めします。
